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香典袋の書き方まとめ|宗教ごとの表書きや連名での氏名の書き方も解説します
最終更新日 : 2023年9月4日
お葬式の香典袋を準備するとき、「正式な書き方がわからなくて困ってしまった」という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。宗教によってそれぞれ書き方が異なるため、失敗しないよう、基本のルールを押さえておくようにしましょう。
今回は、香典袋の書き方について詳しく解説します。表書きの書き方や連名での氏名の書き方も紹介していきますので、お悩みの方は参考にしてみてください。
香典とは?
香典とは、遺族の金銭的な援助を目的に持ち寄る金銭のことを指します。元々は、亡くなった方があの世に向かう道しるべとして煙を焚き続ける必要があったため、お香代として遺族の負担を軽減するために持ち寄られていました。
葬儀やお通夜、告別式では不祝儀袋にお札を包みます。不祝儀袋には書き方のマナーがあるため、事前にマナーや注意点など押さえておく必要があります。
香典袋は外袋・中袋の二重構造になっている
香典袋は、基本的に外袋と中袋の二重構造になっています。それぞれ書き方が異なるため、基本のルールを覚えておきましょう。
まず、外袋の上部には「御仏前」や「御霊前」などの表書きを記載します。そして、下部には自分の名前を記載します。一人の場合、そのままフルネームで記載して差し支えありません。
また、中袋には実際に包む金額を記載します。表書きと中袋の書き方は状況によって変わってくるため、のちほど詳しく説明します。
【宗教ごと】香典袋の表書きの書き方
ここからは、香典袋の具体的な書き方について解説していきます。仏教・浄土真宗・神道・キリスト教の4つに分けて説明していきますので、1つずつ見ていきましょう。
仏教
仏教の表書きには、以下の2種類が使われます。
四十九日までは「御霊前」
四十九日を過ぎたら「御仏前」
これは、四十九日を過ぎると仏様のところに向かうという考えから来ています。お通夜や葬儀、告別式では御霊前、四十九日法要以降では御仏前と書けば問題ありません。
香典袋の水引には、白黒の結び切りを選びます。3万円以上を包む際は、双銀の水引を選ぶと良いでしょう。
外包みは、基本的に白無地が理想的ですが、蓮の花の印刷が入ったものでも差し支えありません。ただし、蓮の花模様は仏式専用ということを頭に入れておきましょう。
浄土真宗
浄土真宗の場合は、葬儀の際にも「御仏前」と書きます。浄土真宗は、故人が亡くなってすぐに仏様になると考えられているため、「御霊前」は使用しません。
他には、「御香典」「御香資」などと書くことも多いです。「御香典」は、お香の代わりにお供えするものという意味が込められているため、仏式の葬儀では共通して使えます。
神道
神道は神式とも呼ばれ、主に「御神前」「御玉串料」「御榊料」などと書きます。神道の水引は双銀の結び切りを選ぶのが基本で、外包みは白無地のものを選びましょう。また、神道は葬儀後の法事で五十日祭や式年祭などを行いますが、この際も上記でご紹介した書き方で差し支えありません。
キリスト教
キリスト教では、基本的に「御花料」と書きます。キリスト教はお香をお供えする習慣がなく、弔慰金と呼ばれることも少なくありません。キリスト教は、仏式や神式の香典とは少し違うということを覚えておきましょう。
不祝儀袋には、ユリや十字架が描かれたキリスト教用のものを選びます。もし用意できなければ、白無地の封筒でも差し支えありません。また、水引がないものを使用するのが一般的なので、もし水引を用いる際は念のため教会の関係者に聞いておくようにしましょう。
宗教がわからない場合
亡くなった方の宗派がわからない場合は、表書きに「御霊前」と書きましょう。不祝儀袋は白無地のものを選び、水引は白黒の結び切りが無難です。これで失礼にはあたりませんが、本来であれば喪家の宗教に合わせて用意するのがベストです。
香典袋の名前の書き方
香典袋の名前の書き方は、どのような状況で香典を包むのかによって変わってきます。書き方を間違えると失礼にあたるため、以下の表を見ながら基本のルールを覚えるようにしましょう。
夫婦連名の場合
水引の真下(中央部分)に夫のフルネーム、左に妻の名前を書く
夫の代理で妻が参列する場合
水引の真下(中央部分)に夫のフルネーム、左下に小さく「内」と書く
代表者名を書く場合
水引の真下(中央部分)に代表者のフルネーム、右側に会社名、左側に「外一同」と書く
会社名を書く場合
水引の真下(中央部分)に代表取締役のフルネーム、右側に会社名を書く
学校や会社関係者の連名で書く場合
水引の真下(中央部分)に「会社名(学校名)一同」と書く
三名以上の連名で出す場合(職場)
水引の真下(中央部分)に最も目上の人、左に直属の部下、さらに左にその部下のフルネームを書く
四名以上の連名で出す場合(職場)
水引の真下(中央部分)に代表者のフルネーム、その左下に「他三名」と書く
香典袋の中袋の書き方
香典袋の中袋には、実際に包む金額を記載します。注意点としては、以下のとおりです。
1や3などのアラビア数字は漢数字に直す
「円」は「圓」に直す
金額の前に「金」を書く
たとえば、3,000円の場合は「金参仟圓」、10,000円の場合は「金壱萬圓」と書きます。このとき、末尾に「也」を書くかは任意で構いません。
また、中袋の裏側には、会葬者の住所と氏名を書きます。一般的な封筒の書き方と同じように、郵便番号・住所・氏名の順番で書きましょう。
香典袋の書き方に関する注意点
香典袋の書き方ひとつで、遺族に与える印象は大きく変わってしまいます。大切な人を失って悲しみに暮れている遺族のためにも、心を込めて準備するようにしましょう。
香典袋を書くときの注意点は、大きく分けて2つあります。
①薄墨を用いる
香典袋を書く際は、基本的に薄墨の筆ペンを使用します。薄墨を使うのは、「悲しみで墨が薄まってしまった」「突然の知らせに墨をする時間がなかった」という意味が込められているからです。急な訃報に動揺を隠せないという気持ちを表現するためにも、薄墨の筆ペンで丁寧に書くのが望ましいといえます。
薄墨の筆ペンを用意するのが難しい場合は、黒色のサインペンでも差し支えありません。ただし、ボールペンや鉛筆で書くのは失礼にあたるため、間違って使わないようにしましょう。
②プリンターではなく手書きをする
香典袋の表書きや名前は、プリンターではなく手書きが理想的です。日本人は、直筆の文字に対して丁寧さや心配りなどを感じることも多いため、プリンターで印字するのは避けましょう。
もし字を書くことが苦手だったとしても、手間を惜しまずに丁寧に書けば遺族に想いが伝わるかもしれません。香典は助け合いの精神で包むものなので、心を込めて手書きにしてみましょう。
まとめ
香典は、悲しみに暮れる遺族の負担をやわらげるために渡すものともいわれています。不祝儀袋の書き方のマナーを知っておくのはもちろんですが、遺族や故人を偲ぶ気持ちを忘れずに、思いやりの心を持って準備するようにしましょう。
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