2023
08.21

葬儀はスーツで参列しても良い?ビジネススーツと喪服の違いを徹底解説!

最終更新日 : 2023年9月4日

ブラックフォーマル

葬儀に参列する際、「普段着ているスーツではダメなの?」と思う方も多いでしょう。しかし、黒のビジネススーツと喪服では黒の質感が違うため、周囲と比べると浮いてしまうこともあります。葬儀の服装に関するマナーを押さえ、その場に適した振る舞いを心がけましょう。

今回は、ビジネススーツと喪服の違いについて詳しく解説していきますので、喪服の準備で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

葬儀に参列する際、ビジネススーツはNG

葬儀に参列する際、ビジネススーツを着用するのはNGとされています。急な知らせで動揺してしまうかもしれませんが、仕事着のまま参列するのは望ましくありません。

また、葬儀は人生で何度も経験するものではないため、サイズが合わなくなって着られないというケースもあります。喪服は保管状態が悪いと、虫に食べられてしまうことも珍しくありません。急に連絡があったときのために、サイズの確認や虫食いの有無を定期的に確認しておきましょう。

喪服とビジネススーツの違い

喪服は深みのある黒が印象的で、光沢やツヤがありません。一方のビジネススーツはグレーに近い黒が特徴で、光沢はもちろんツヤもあります。同じ黒だと思うかもしれませんが、双方を比べると一目瞭然なので、礼服用かどうか確認してから着用しましょう。

また、喪服とビジネススーツは着用シーンがそれぞれ異なります。喪服はフォーマルシーンに特化しているため、自身の仕事着に代用できません。特に葬儀では周囲の服装との調和が求められるため、自分の体型に合った礼服を準備しておくと良いでしょう。

【男女別】喪服の種類を解説

喪服にはさまざまな種類があり、それぞれ着用シーンが異なるため、事前に覚えておくのがおすすめです。ここからは、男女別にそれぞれの喪服について、どのような服装があるのかを解説していきますので、着ていく場面や自身の立場などをイメージしながらチェックしてみてください。

【男性】モーニングコート(正喪服)

モーニングコートとは、男性が着る中で最も格式が高い喪服です。後ろの部分が長いコートを羽織り、黒のベストを着用します。また、ベストの白襟は必ず外しましょう。

基本的にポケットチーフは挿さないことになっていますが、使う場合はTVホールドにします。カフリンクスやタイタックも使いませんが、つける場合は真珠やオニキスなどであれば失礼になりません。また、金属部分はシルバーで統一しましょう。

モーニングコートは昼間に着るもので、お通夜では着用しません。主に葬儀や告別式などで、立場のある人や施主が着用するのが特徴です。

【男性】ブラックスーツ(準喪服)

男性の準喪服はブラックフォーマルスーツ、あるいは礼服用のブラックスーツと呼ばれることもあります。多くのスーツはウール100%で作られており、漆黒に近い黒が特徴です。生地のグレードが上がるほど上品で格式高い礼服となり、お通夜・葬儀・告別式・法要まで幅広く着用できるため一着持っておくと便利です。

スーツの打ち合わせは、シングルでもダブルでも構いません。ボタンの数にもルールはないため、着やすいものを選ぶと良いでしょう。

礼服にはトレンドがないため、できるだけ長く着用できるようなデザインを選ぶことが重要です。お腹周りが気になる方は、パンツのウエストにアジャスターをつけてもらうのも良いでしょう。

パンツの裾はシングル、丈はワンクッションが望ましいとされており、長すぎても短すぎても良くありません。購入するときに裾上げをしてもらうのはもちろんですが、履くウエストの位置によって股下が変わることもあるので、採寸の際は気をつけましょう。

【男性】ダークスーツ(略喪服)

男性の略喪服は、一般的にダークスーツのことを指し、濃紺やダークグレーなど黒に近い色が望ましいとされています。地味な色であれば少し折柄が入っていても問題ありませんが、裏地が派手な装飾のものは控えましょう。この略喪服は仮通夜で着用できるため、急な連絡が入って駆け付ける場合にも対応可能です。

ダークスーツに合わせるワイシャツは白の無地を選びます。ワイシャツの生地はブロードが最も望ましく、シンプルなものを選べば問題ありません。

このとき、オックスフォードや綿などの生地は黄色く見えることもあるため、選ぶ際には注意が必要です。また襟の形はレギュラーカラーがベストで、ボタンダウンはカジュアル感が強いので避けましょう。

【女性】ブラックフォーマルドレス(正喪服)

女性の正喪服はブラックフォーマルドレスで、主にワンピースやツーピース、アンサンブルなどを指します。襟は詰まっているものを選び、肌ができるだけ露出しないようにしましょう。

基本的には長袖で、着丈は膝からくるぶしまでが隠れるものにします。ストッキングも黒いものを着用し、ふくらはぎからくるぶしまでが見えないような配慮が必要です。

なお、ブラックフォーマルドレスも立場のある人や施主が着用し、男性と格式を合わせるようにするのがマナーなので、男性がモーニングを着用しないときは準喪服で臨みましょう。

【女性】ブラックフォーマルスーツ(準喪服)

女性の準喪服はブラックフォーマルスーツで、一般的に礼服と呼ばれるワンピースやアンサンブルがそれにあたります。スーツの場合は、スカートとパンツのどちらでも差し支えありません。

袖丈は五分袖から長袖を選び、着丈は膝丈からふくらはぎが隠れる長さがベストです。正喪服と同様、黒のストッキングを着用し、肌が露出しないようにしましょう。なお、準喪服の着用シーンは男性同様お通夜・葬儀・告別式・法要など多岐にわたり、正喪服や平服などの指定がない場合、準喪服を着用すれば失敗がありません。

【女性】ダークスーツ(略喪服)

女性の略喪服も男性同様ダークスーツと呼ばれ、実際に選ぶときは濃紺やダークグレーを基調にした地味な色味を選べば問題ないでしょう。このダークスーツは、スーツスタイルだけでなくワンピースやツーピース、アンサンブルなどを選ぶ方も多いです。黒に近い色味であれば、トップスとボトムスの単品コーディネートでも問題ありません。

このとき注意したいのは、襟ぐりが広いものや袖のないものは控えるということです。また、大きくスリットが入ったものも弔事にふさわしくありません。インナーに関しては、ダーク系でまとめると厳かな雰囲気を演出できるため、迷う場合にはダーク系を選びましょう。

また女性の略喪服についても、男性と同様仮通夜で着用できます。突然の連絡で喪服の準備が間に合わないことも考えられるので、万が一のときに備えて略喪服の上下を準備しておくようにしてください。

葬式でのスーツのマナー

葬式ではスーツ着用に関するマナーがいくつかあります。意外と見落とされがちな部分も多いため、あらためて確認しておきましょう。ここからは基本的なマナーや注意点について、3つに絞って解説していきます。

①ネクタイは黒無地で光沢のないもの

男性が礼服を着用する場合、黒無地のネクタイを選びましょう。光沢がないものであれば、黒に近い紺でも問題ありません。葬儀用で白や柄の入ったネクタイもありますが、場合によってはマナー違反になることもあるので注意してください。

また、ネクタイの長さはパンツのベルトにかかる程度が望ましいとされています。普段ネクタイピンを使用している方も、葬儀では光り物とみなされるため葬儀会場に入る前に外しておきましょう。

ネクタイの結び方に関しては、基本のプレーンノットが一般的です。その際にディンプル(結び目下のくぼみ)を作らないようにするのがマナーなので、普段くぼみを作っている方は注意しましょう。

②ボタンタイプはシンプル・ダブルどちらでも良い

スーツのボタンについてはシングルとダブルのどちらでも差し支えないので、普段から着慣れているもので問題ありません。また礼服には流行がないため、年齢相応に見えるものを定期的に買い替えるのがおすすめです。

たとえば、20代でダブルの礼服を着ると、服に着られている感が出てしまう方もいます。ダブルを着ると貫禄が出る場合もありますが、重く見えてしまうこともあるので注意が必要です。

年齢問わず長く着用できるのはシングルといえます。こちらは使用している生地もダブルより少ないため、軽いのもポイントです。一方、ダブルはお腹周りの体型を隠しやすいというメリットがあるため、このような特徴を考慮しつつ礼服を選んでみるのもおすすめです。

③服装に合わせて靴を用意する

葬儀に履いていく靴にもいくつかマナーがあります。足元は意外に目立つため、葬儀に適した靴を選ぶようにしましょう。

男性の場合は、基本的にひも付きの靴を選びます。具体的には革靴の黒で、内羽根のストレートチップが最も望ましいとされていますが、つま先にデザインのないものであればプレーントゥでも問題ありません。ただし黒の革靴でも、ウイングチップはつま先にデザインが施されているため避けるようにしましょう。

女性の場合は黒の無地パンプスが無難で、合成皮革や布製が好ましいといわれています。本革は殺生を連想させることがあるため、場合によってはマナー違反になることも少なくありません。また、つま先の形はプレーントゥかスクエアトゥがベストで、つま先の尖ったポインテッドトゥや、つま先の空いたオープントゥは葬儀にふさわしくないので避けましょう。

まとめ

葬儀は突然のことのため、動揺してしまうことも少なくありませんが、事前に何を着ていくかを頭に入れておけば、いざというときも冷静に行動できるでしょう。礼服を持っていない方は、自分の体に合ったものを一着揃えておくのがおすすめです。また、礼服がクローゼットの中に眠っている方はサイズや傷み具合などを一度チェックしてみてください。

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